スタデイ将棋が活躍した一日
11月19日(土)、築地社会教育会館において開催された第25回中央区国際交流の集いに中央区将棋同好会の小針俊郎、高村善雄の2名が参加しましたので、ご報告いたします。
国際交流ですので、日本の伝統文化として、茶道、華道、着物、日舞、和食などに各1室が与えられ外国の方々に経験して頂くというものです。将棋コーナーはロビーを利用した「日本の遊び」に設置されました。他には、おはじき、カルタ、双六、けん玉、独楽、お手玉などです。隣の部屋はイタリア観光協会で、我々二人は指導対局の合間にはエスプレッソとチョコラータを頂きました。
8月に中央区役所から、このイベントに参加するよう連絡がありました。中央区将棋同好会は中央区民将棋大会、中央区子どもフェステイバルの将棋コーナーなど区のイベントに協力しており、国際交流では、2007年の上海訪日団に協力、当会師範の佐藤康光二冠(当時)が指導に当たられ、2010年の広州・モンゴル訪日団は区報に掲載され、昨2016年のロシア訪日団ではチェス、将棋、折り紙、勘亭流書道の交流を実施しています。
実は数年前に一度私一人で集いのお手伝いをした経験があります。その時は通常の盤駒の対応でした。結局、漢字の読めない外国人には分からずじまい、中国人は駒を認識できても効きが分からず、将棋の楽しさを味わうことはありませんでした。そこで、藤井聡太四段が最初に使用したスタデイ将棋。矢印駒は駒の効きが一目瞭然です。今回の将棋コーナーは通常の盤駒一組、スタデイ将棋一組で対局しました。
イベント開始の正午に現れたのはサム・コットン氏。慈恵医大短期研修生のオーストラリア人で日本語を話し将棋も2級程度の実力。高村指導員と平手2局、2枚落ち1局を指しましたが、元学生名人の壁は厚く飴は貰えませんでした。結局、通常の盤駒で対局できた外国人は彼1人でした。後は元学生名人と聞いて日本人来場者、スタッフが挑戦しましたが、全てあえなく敗退。
スタデイ将棋は善戦して、筆者はベトナム人3局、台湾人、ウクライナ人各1局を指し、高村指導員も数局指しました。ベトナム人、台湾人は象棋を、ウクライナ人はチェスを指すので、共通点と差異点を少し説明すれば、すぐ指すことができます。最後はベトナム人Nguyen Huu Manhsannさんとウクライナ人Tim Shkyrtaさんの対局となり、集い閉幕の4時をまわったところで前者が勝ちを収め、将棋コーナーも店じまい。スタデイ将棋が大活躍をした1日でした。